eriko's diary
2021.03.19 Fri

Story of our clothes file.2 デザインの向こう側

マザーハウスのお洋服の設計図を手掛けるパタンナーの後藤に、デザインに込めた思いを聞きました。そこには、インド工場スタッフとの強いつながりも。お洋服のつくり手のストーリーをお楽しみください。

<語り手>
パタンナー/後藤洋美
2016年入社。店舗勤務を経て、2018年にアパレル生産担当としてインド工場の起ち上げに携わる。以後、ファブリックマザーハウス、E.(イードット)のお洋服のパターンづくり、商品の品質管理を担う。

―今回は新しくマザーハウスでお届けするお洋服について、パタンナーの後藤さんが大事にしたこだわりや想いをお聞きしたいと思っています。

はい、よろしくお願いします!

―後藤さんは、インド工場のみんなとやりとりすることも多いですよね。そもそも今回のモノづくりは、工場にとってはどんなチャレンジがあったのですか?

そうですね、今回は取り扱い店舗が増えるので、シンプルにつくる量が多くなります。インドのみんなにとっては、品質や生産性を守り、さらにそれらを向上させていくことが、大きなチャレンジになったと思います。基本的なところですが、本当に大事な部分です。

―なるほど。

はい。2018年に工場ができて、最初は5名だったスタッフが今では40名弱にまでになりました。大きくなったなあ、と思う一方で、絶えず成長を続けていかなければいけない、と思っています。今回のチャレンジも「よい機会をもらった!」と背筋が伸びる気持ちでした(笑)。

―たゆまぬ努力、さすがです! 今回のお洋服づくりは、いつぐらいから着手したのですか?

去年の秋くらいだったかな。最初は、E.で展開しているものと同じ洋服をつくろうと考えていたんです。ただ「そのままでよいのか?」と。マザーハウスのお客さまをイメージしたときに、変える必要があるのでは、とみんなで話し合いました。

―具体的にはどんなところでしょうか?

とくにこだわたったのは、サイズです。より幅広い方に着ていただけるサイズを目指して、社内のいろいろな体型の人に実際に着てもらって、検証しました。そして実は、お洋服のサイズは工場の生産性にも関わっていて。

―なんとサイズが!どういうことなのでしょうか?

はい、気づかれにくいですが(笑)。工場ではお洋服の型紙に会わせて生地を裁断していきますが、型紙をどのように配置するか、そして、少ない生地量で1着分をとることがとても大事なんです。せっかくの手紡ぎ・手織りの貴重な生地なので、無駄がないように使いたい。コストとのバランスを取りながら、洋服の丈が5㎝短くなったら生地消費を減らせる、ポケットを無くしたら生産性を上げられるなど、いくつも選択肢を出して、何がベストかを話し合いました。

―なるほど、デザインと裁断方法のバランス…。その設計を後藤さんが担っているということですね。

はい、なかなか時間のかかる作業でした…。でもやりながら、マザーハウスらしいデザインの個性にも気づいたんです。

―マザーハウスらしいデザインの個性、ですか。

はい。マザーハウスのデザインって、シンプルな中にも個性と想いを詰めて、お客さまの使いやすさを追求したモノづくりだと思うんですよね。今回のお洋服も同じだと。身に着ける人が「心地よい」と思ってくれる要素ってなんだろう…って考えた結果、お洋服も同じプロセスを踏んでいたなと思いました。

―そういう意味で、デザインの背景にある考えはバッグもお洋服も一緒なんですね。

そう。一つのデザインに何度も向き合い続けたからこそ、できたことかな、と思っています。

―マザーハウスのモノづくりのこだわりには「素材」もあるかと思います。お洋服につかったカディ(インドの手紡ぎ・手織りの生地)は後藤さんにとってどんな素材ですか?

ん~…やんちゃな子どものような…(笑)。

―(笑)。やんちゃなんですね。

本当に工場に届く1ロールごとに、まるっきり表情が異なることもあって。同じ商品をつくり続けるのは大変(笑)。でも、初めて羽織ったときの感動は、今でも覚えているんですよね。やさしさに包まれるような柔らかさ。衝撃的でした。だから、こうしてカディをつかったお洋服をお届けできるのが本当にうれしいです。

―最初は機械織の生地も検討されていたとか。

そうなんです。ただ機械織の生地でつくったお洋服を着たときに「やっぱりカディだよね!」って日比谷(商品開発担当・リーダー)が言ってくれたんです。機械織にはパリッとした質感の良さがあるけど、マザーハウスのお客さまに初めてお届けするインドの商品だから、着る人により寄り添う服を、と考えたら、カディでお届けしたいねって。その言葉もうれしかったですね。私もカディを改めて大事にしたいって思いました。

―届けたいメッセージに沿って素材が決まるって、素敵ですね。最後に、お客さまへメッセージをお願いできますか?

はい、今回お洋服を手に取っていただくみなさまには、純粋にカディという素材を知っていただきたい、と思います。そして素材の心地よさを気に入ってくださったら、ぜひE.のお洋服も見ていただきたいです!あとは、マザーハウスのバッグと一緒にお洋服を合わせていただけたらとってもステキだなぁと思うので、ぜひコーディネートも楽しんでいただきたいです。

―ありがとうございます!お洋服も、モノづくりの思いを通して他のアイテムとつながっていると感じました。今後もインドのモノづくりを楽しみにしています。

はい。これからも一つひとつのデザインに向き合って、つくっていきます!

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